2019.06.26
~第9回SGアカデミー:未来講座が開かれました(令和元年6月19日)~

 6月19日(水)にSGアカデミー:未来講座が行われました。今回の講師は葛西康徳さん(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授)です。葛西さんは香川県生まれで、東大法学部を出た後大学院で哲学(古典学)を学び、イギリス留学の後新潟大学・大妻女子大学を経て現職に就かれました。

 

 本日のご講演テーマは「A Mixed Identity­­­‐グローバル時代のアイデンティティ形成‐」です。前半はアイデンティティについてです。「自分とは何か」という問いを、ギリシア神話を事例にわかりやすく示してくれました。

 

 後半は”mixed”の問題についてのお話です。葛西さんは、法律学を専攻しながらも留学先では古典学を学ぶなどして研鑽を深め、現在の研究活動に至りました。こうした経験をわかりやすくお話ししてくれました。

 

 最後に「二兎を追わないと二兎は得られない」という言葉が葛西さんから贈られました。「皆さんは将来どのような人間になるのだろうかと考えると思いますが、特にそれにこだわる必要はありません。他のことにも関心を持ってください。留学もその一つです。不安はあるかも知れませんが、皆さんには時間があるのですから、是非チャレンジしてもらいたい」と結んで本日のSGアカデミー:未来講座のお話を締めくくりました。

 

 最近は将来の自分を早く見極め、それに向かっていくことが善しとされる場面が多く見受けられます。けれども人には、特に若者には無限の可能性があります。そのことを思い出させてくれる貴重なお話を頂戴しました。葛西先生、ありがとうございました。